八つで数える?三拍子は?バレエレッスンの音楽に迷ったときの聞き方

八つで数える?三拍子は?バレエレッスンの音楽に迷ったときの聞き方

バレエのレッスンで、先生の数える声と聞こえてくる音楽がうまく結びつかない。どこが「一」なのか分からないまま、気づくと動きが始まっている。

大人になってからバレエを始めると、こうした場面に戸惑うことがあります。音楽を全部正しく数えられなくても、聞く場所を絞ればレッスンは追いやすくなります。

目次

数を当てるより、動き始める場所を聞く

最初から曲を正しく分析する必要はありません。まず探したいのは、動きが始まる入口です。講師が準備を示す声と、最初の一歩を結びつけるところから始めてみてください。

音楽が鳴る前に、どちらの足から始めるかを確かめておくと安心です。

そのうえで、講師の合図のあとにどこで動き出すかへ注目します。この二つが分かるだけで、一度に聞く情報はかなり減ります。

英国のロイヤル・バレエ・スクール(The Royal Ballet School)のピアニストは、インタビューの中で、クラスの音楽を動きの性質や講師の示し方に合わせて選んでいると話しています。

同校での話ですが、レッスンの音楽が動きと一緒に組み立てられていることがよく分かります。

音を聞き逃しても、次の繰り返しで入口だけを聞き直せば大丈夫です。動きの細かな部分は、そのあとで少しずつ重ねていけます。

「拍」と「動きのまとまり」を分けて考える

音楽には、一つずつ刻まれる「拍」があります。ダンスではそれとは別に、動きの順番を整理するために数をまとめて扱います。

海外ではダンサーのカウントは音楽の脈やアクセントを手がかりにして、動きを八つのカウントのまとまりで組み立てる例も紹介されています。

音楽家が数える拍と、ダンサーが数えるカウントは、目的の違う数え方として区別するケースも。

この違いを知っておくと、聞こえてくる細かな音すべてに数字を付けなくてよいことが分かります。講師が「一、二、三」と数えたら、まずはそれぞれの数にどの動きが重なるかを見てみてください。

拍子や小節といった音楽の言葉は、後から覚えても間に合います。始めたばかりのうちは、講師の数と足や腕の動きがどこで出会うかを確かめる方が、レッスンにすぐ役立ちます。

講師や動きによって、同じ曲でも数え方の示し方が変わることがあります。前回と違って聞こえたときは、その日の説明に合わせれば十分です。

最初は一つの音を手がかりにする

音楽を聞こうとすると、メロディーも伴奏も一度に耳へ入ってきます。全部の中から拍を探すより、注意を向ける音を一つに絞る方が聞き取りやすくなります。

はっきり聞こえる低い音、同じ間隔で戻ってくる音、講師が手や声で示す瞬間。

この中から一つを選び、まずは「聞こえた」と確かめるだけで十分です。足をその音に合わせるのは、そのあとでかまいません。

立ったままでは難しいときは、動きが始まる前に小さく手で拍を取るという方法もあります。

八つのまとまりは地図として使う

バレエのレッスンでは、八つまで数えて最初に戻る声をよく耳にします。八つのまとまりが見えてくると、長い動きを小さく区切って覚えやすくなります。

ロイヤル・バレエ・スクールのピアニストは、クラスで使う音楽を八小節のフレーズに合わせて構成していると説明しています。

ここでの「八つ」は、ダンサーが動きのまとまりを扱うための数え方で、音楽の拍や小節とは別の単位です。数字を切れ目なく言い続けなくても、最初の一、途中の五、終わりの八だけを確認する方法があります。

たとえば一から四で右へ進み、五から八で左へ戻るように、動きの大きな方向と数字を結びつけます。

細かな足の順番まで数字に詰め込まず、どこで動きが切り替わるかを知るための地図として使うのがポイントです。

講師が別のまとまりで数えた場合は、その数え方に合わせて動きます。

三拍子で迷ったら講師の数え方に合わせる

ワルツのような音楽では、三つの拍が一つのまとまりとして聞こえます。ところがレッスンでは講師が八つまで数えることもあり、耳に入る拍と数字が合わないように感じるかもしれません。

The Barre Pianistでは、三拍子の音楽を音楽家は「一、二、三」と拍で捉え、ダンサーは脈をもとに別の単位で数える例が紹介されています。間に入る細かな音を「アンド」などで示すこともあります。

どちらも正しく、見ている単位が違うだけです。

レッスン中に両方を同時に数えようとすると動きの順番まで分からなくなりやすいので、まずは講師がどの音で動き始めるかを見てみてください。そのうえで、一つの動きがどこまで続くかを確かめます。

迷ったときは「この動きは、先生の一で始まりますか」と短く聞いてみるのも一つの方法です。確かめたいのは曲の仕組み全体ではなく、今の組み合わせの入口だけです。

動きながら全部を数えなくても大丈夫

数を声に出すと動きやすい方もいれば、数字を考えるほど体が止まってしまう方もいます。どちらの方にも合うのは、数える量を少しずつ増やしていくやり方です。

たとえば、次のような順番で試してみてください。

STEP
講師の数を聞くだけにする

最初の回は自分では数えず、講師の声と動きの重なりを聞きます。

STEP
一と五だけ心の中で言う

次の回で、まとまりの始まりと折り返しだけを心の中で数えます。

STEP
余裕が出てきたら八を加える

終わりの八も意識して、動きの締めくくりを音と合わせます。

動かずに音だけを聞ける時間があれば、小さく手をたたいてみる方法もあります。

足踏みしてよい場面なら、一定の拍を歩いて感じる練習も考えられます。取り入れるかどうかは、レッスンの流れと講師の指示に合わせてください。

The Ballet Sourceでは、メトロノームのように拍だけを刻む音と実際の音楽とでは、受け取る情報が違うと説明されています。踊るときは、拍に加えて音全体のまとまりも手がかりになります。

音に合わせて始められた、動きの切り替わりが分かった、最後をみんなと一緒に終えられた。数字を言えたかどうかに加えて、こうした小さな手応えも、音楽と動きが結びついてきたしるしです。

速さや雰囲気も音楽の手がかり

音楽を聞くことは、数字を追うことだけではありません。同じ動きでも、速さや音の雰囲気が変わると、体の感じ方も変わってきます。

同じ曲でも、ピアニストの演奏は毎回少しずつ変わることがあるそうです。録音した音源で進めるレッスンでも、速さや雰囲気は同じように動きの手がかりになるでしょう。

速さを細かな数値で測る必要はありません。ゆっくりに感じる、軽く弾むように聞こえる、大きく進む感じがする。そんな印象を、動きと結びつけてみてください。

よく覚えた短い動きを、速さや雰囲気の違う音楽で踊ってみると、音楽と動きの関係に気づきやすいという指導例もあります。

こうした練習はクラスの中で講師が取り入れるものなので、レッスンの説明に沿って楽しんでみてください。

分からない場所を短く質問する

「音楽が分からない」とだけ伝えると、どこで迷ったのかを説明しにくくなります。質問を一つの場面に絞ると、講師と一緒に確認しやすくなります。

入口や切り替わりを聞く質問の例
  • 準備の音はどこまでですか
  • 最初の足は、先生の一で出しますか
  • 五で向きが変わりますか
  • (三拍子の曲で)三つの拍で数えますか。それとも先生の八つの数を聞けばよいですか

ロイヤル・バレエ・スクールの例のように、レッスンの音楽は動きの性質や講師の示し方に合わせて組み立てられています。

自分だけの数え方を決めるより、まずはその日の講師の合図に戻る方が、音と動きを整理しやすくなります。

その場で質問できなかったときは、迷った数字を一つだけ覚えておきましょう。

レッスンのあとに「五のところで音と動きが分からなくなりました」と伝えれば、曲全体を再現できなくても確認の入口になります。

まとめ

バレエの音楽は、すべての音に数字を付けようとするより、講師の合図、最初の一拍、動きのまとまりの順に結びつけていくと聞き取りやすくなります。

  • まずは講師の合図と、動き始める場所を結ぶ
  • 聞く音は一つに絞る
  • 八つのまとまりは、動きの切り替わりを知る地図として使う
  • 三拍子などで迷ったら、その日の講師の数え方を確認する

ライフデザインアカデミーでは、大人の方向けのバレエレッスンを行っています。音の取り方や動き始める場所を、講師に確かめながら練習してみたい方は、レッスンの案内をご覧ください。

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この記事を書いた人

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