予約ボタンは置いてあるのに、日時や料金についての問い合わせが同じように届く。そんなときは、ボタンの位置よりも、その手前に並んでいる情報を見直すと手がかりが見つかります。
教室やサロンなど予約制の小さな事業を想定して、ホームページの予約案内に何をどの順番で載せるかを、予約する方の行動に沿って整理します。
予約案内は予約ボタンの前から始まる
ホームページに予約ボタンを置いても、その手前の情報が足りなければ、読む方は押してよいか迷います。予約画面へ進んでから条件が分かり、前のページへ戻る方もいらっしゃいます。
予約案内は、予約フォームだけを指すものではありません。サービスを選ぶ前、必要事項を入力するとき、予約が終わった後まで、一つの流れとして考えます。
まずは次の三つに分けてみてください。
- 予約前に判断するための情報
- 予約画面で入力するための案内
- 予約後に確認する内容
入力欄を整えることも大切ですが、その手前で何を予約するのかが伝わることも同じくらい大切です。
予約ボタンを目立たせる前に、読む方が自分に合う内容かどうかを判断できる材料をそろえます。情報量を増やすという意味ではありません。次の行動を選ぶために必要なものへ絞る、という意味です。
最初に予約する内容を見分けやすくする
複数の講座やサービスがある場合、名称だけでは違いが伝わりにくいものです。予約できる内容を一つずつ同じ項目で整理しておくと、比べるときの手がかりになります。
- 対象となる方
- サービス名と当日行うこと
- 所要時間
- 対面かオンラインか
- 場所
対象となる方を示す
どのような方を想定した内容なのかを、最初に短く書きます。経験の有無、対象となる年代、初回向けか継続向けか。実際の運営で決めている範囲だけで十分です。
対象外の方を強い言葉で遠ざける必要はありません。迷ったときに確認できる窓口があるなら、その案内を近くに置いておくとよいでしょう。年齢や経験だけで成果を約束するような書き方は避けます。
内容と形式をそろえる
サービス名の近くに、当日行うこと、所要時間、対面かオンラインか、場所を並べます。詳しい説明が別ページにあるなら、予約案内には短い要点と確認先だけを置く形でもかまいません。
同じ説明を複数のページへ書くと、変更のときに片方だけ古いまま残りがちです。詳しい内容を管理するページを一つ決めて、予約案内からはそこへつなぐという方法もあります。
選択肢の名前を一致させる
案内ページと予約画面で同じサービスに別の名前を使っていると、読む方は迷います。略称、講座名、担当者名、会場名が画面ごとに変わっていないかを見てください。
予約枠の名前が短くなる仕組みなら、案内ページ側で「予約画面ではこの名称を選びます」と補う方法があります。実際に画面を開いて、同じものだと判断できるかを確かめるのが確実です。
日時と料金は条件ごとに分ける
日時と料金は、予約するかどうかを決める材料です。数字を大きく見せるより、何に対する数字なのかが伝わるほうが役に立ちます。
日時は一つのまとまりで見る
日付、曜日、開始時刻、終了時刻または所要時間。この四つがそろっているかを確認します。受付開始の時刻が別にあるなら、レッスンや講座の開始時刻と分けて書きます。
オンラインの場合は、参加方法や時刻の基準も実際の運営に合わせます。複数の地域を対象にしていないなら、時差の説明まで増やす必要はありません。
予約できる期限があるなら、日時の近くに置きます。「前日まで」だけでは、何時を境にするのかが分かりません。正確な期限を掲載できるかどうか、予約システムの動きと照らして確かめてください。
料金は含まれるものと一緒に見る
料金を載せるときは、対象となるサービス、回数、時間、税込かどうかをあわせて確認します。教材費、会場費、道具代など別に必要な費用があるなら、実際の条件を運営者が確かめたうえで書きます。
支払い方法と支払い時期は、予約前に必要な情報かどうかを考えます。予約時に支払うのか当日に支払うのかが決まっているなら、料金の近くに置くと探さずに済みます。
満席や受付終了の表示を確かめる
予約できない枠があるときは、満席、受付終了、準備中など、いまの状態が伝わる表示になっているかを見ます。押せないボタンだけでは、理由まで分かりません。
次回の予定が決まっていないのに、近く公開すると約束しなくて大丈夫です。分かっている範囲だけを示し、古い日程は残さないようにします。
予約前の準備と変更方法を近くに置く
予約が終わってから条件を知ると、予定を立て直すことになります。持ち物や変更方法のように判断へ関わる情報は、予約前にも見つけられる場所へ置いておきます。
当日の準備を短くまとめる
服装、持ち物、受付方法、来場時刻。当日に必要な内容を一度書き出してみます。案内が長くなるようなら、予約前に必要な要点と、予約後に読めばよい詳細に分けます。
アクセス案内が別ページにあるなら、会場名とリンク先が一致しているかを見てください。複数の会場がある場合は、予約した内容と場所を取り違えない書き方が必要です。
変更とキャンセルの入口を示す
変更やキャンセルの期限、連絡方法、費用の扱いは、実際の運営ルールに合わせます。予約フォームの近くに全文を置けないときも、どこで確認できるかだけは示しておきます。
連絡先を並べすぎると、どれを使えばよいか迷います。変更は予約システム、当日の連絡はメールというように役割が決まっているなら、短く分けて書くほうが親切です。
返信できない時間帯があるなら、いつでも対応できるようには見せません。現在確認している窓口と、案内できる範囲を人が決めます。
よくある質問との役割を分ける
FAQには、繰り返し届く質問への短い答えを置けます。ただし、予約する全員に必要な料金や日時をFAQだけに置くと、質問を開かない方には伝わりません。
予約案内へ置く
料金、日時、対象、変更の期限など、予約する全員に必要な条件
FAQへ置く
人によって分かれる個別の迷いや、繰り返し届く質問への短い答え
両方に同じ条件を書く場合は、変更のときに必ず両方を見直してください。
予約画面は入力と結果を分けて確認する
案内ページが整ったら、実際の予約画面を最初から最後まで通してみます。読むだけのページと、情報を入力する画面とでは、見るところが違います。
入力前の説明を見る
予約画面を開いた時点で、次の三つが読み取れるかを確かめます。
- 選んだサービス名と日時が表示されているか
- 必須項目と任意項目が区別されているか
- 日付や電話番号の入力形式が示されているか
W3Cは、フォームを簡潔にし、手続きを終えるために必要な情報だけを求める考え方を示しています。予約に使わない情報を、慣例だけで集めていないか。ここは人の目で見直したいところです。
エラー時の案内を見る
入力を間違えたとき、どの項目をどう直せばよいかが言葉で分かるかどうかを確認します。色が変わるだけでは、直す場所に気づきにくいことがあります。
W3Cの利用者通知に関する案内でも、送信の結果を知らせ、エラーを分かりやすくし、修正方法を示すことが大切だとされています。
予約画面の設定方法はサービスごとに違うため、自分で直せない場合は制作担当者や公式サポートへ相談してください。
完了表示と次の案内を見る
送信ボタンを押した後は、予約が確定したのか、受付だけが済んだのかを区別します。確認が必要な予約なら、確定したと誤解される表現は避けます。
「予約が完了しました」という一文だけでは、席が確保できたのか、こちらからの返信を待つのかが読み取れません。
GOV.UK Design Systemは、手続きの最後に、完了したことと次に起きることを伝える確認ページの考え方を示しています。
小さな事業の予約でも、次の案内、連絡先、確認メールの有無がそろっているかという視点で参考にできます。
完了画面だけで判断せず、設定しているなら確認メールも開きます。サービス名、日時、場所、料金、変更方法が、予約前の案内と食い違っていないかを照らしてください。
公開後も関連ページを一緒に見直す
予約案内は、公開した時点で終わりではありません。料金や日程を変えたときは、関連するページをまとめて確認します。見直す場所は次のとおりです。
- サービス紹介
- 予約案内
- 予約画面
- 料金表
- FAQ
- アクセス案内
- 予約完了画面
- 確認メール
一つずつ開いて、名称、日時、料金、場所、変更方法がそろっているかを見ます。修正が必要なときは、公開中のページをその場で直すのではなく、運営者や制作担当者が正しい情報を確認してから対応しましょう。
スマートフォンでも、予約前から完了まで一度通してみてください。
ボタンが押せるかどうかだけでなく、途中で元の案内へ戻れるか、長い条件が読みにくくなっていないかも見ておきたいところです。
実在する顧客情報はテストに使いません。テストが許可されている環境で、テストだと分かる情報を用意し、結果は人が確認します。
確認した日付も短く記録しておくと、料金改定、会場変更、予約システムの変更があったときに、どこまで見直したかを追いやすくなります。

まとめ
ホームページの予約案内は、何を予約するかを選ぶ前、予約画面へ入力するとき、予約が終わった後。この三段階に分けると整理しやすくなります。
- 選ぶ前は、対象、内容、形式、日時、料金がそろっているか
- 入力中は、必須項目、入力形式、エラーの案内が伝わるか
- 予約後は、完了表示と確認メールが予約前の案内と一致しているか
サービス名、日時、料金、準備、変更方法を実際の運営情報と照らし、予約画面や確認メールまで同じ内容になっているか。順番に開いて確かめていけば、案内の抜けや食い違いは見つけられます。
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